
どうも、麻野貴志です。
僕はPPCアフィリエイトをメインとして、塾をやったりセミナーをやったりしています。
これまで多くのクライアントと話をしてきたわけですが、最近になって良く言われるのは、「ペラページはもうダメなんじゃないですか?」ということです。
ペラページではYahoo!の審査に通らないとか、提携することができない案件があるとか、色々なところで言われていますね。そういった情報を受けて、ペラページでは稼げないと思っている人が多いようです。
これは、ある意味では合っているのですが、本質的には全く違います。ここを理解せずに表面的なところばかりに捉われていると、「どんなページが最適なのか?」を考えることができなくなります。
そこで今回の記事では、「PPCアフィリエイトはペラページでは稼げないのか?」というテーマでお話していきます。
ペラページとは何か?
ペラページの意味が分からない方のために簡単に説明します。
ペラページとは、1ページ~数ページという少ないページ数で構成されているサイトのことです。「ペラサイト」とも言います。
単体の商品を簡易的に紹介するような形のページがほとんどで、数行の商品説明+商品リンクだけで構成されているサイトが多いです。
通常のホームページのように何百ページも作成する必要が無いので、慣れてくれば簡単に量産することができます。
特にPPCアフィリエイトでは、このペラページで広告を出稿することが当たり前とされてきました。それが今問題になっているということです。
ペラページではPPC広告は出せない?
では、ペラページではPPCアフィリエイトで稼げないのか?というと、実はそんなことはありません。
そもそも、なぜペラページがNGと言われるようになったのか?これには大きく分けて2つの原因があります。
・紹介したい商品プログラムと提携できない
この2つです。
まず、PPC広告を出稿するYahoo!プロモーション広告の審査に通らないと言われています。
しかしこれは厳密には間違いです。Yahoo!は別にペラページの禁止をしているわけではありません。「コンテンツ内容の薄いサイト」を禁止としているのです。
PPCで良く見るような、「商品の画像+詳細ボタン」だけで構成されているペラページ。これはオリジナルのコンテンツが全く入っていませんね。画像とボタンだけですし。
これだと検索をしていたユーザーに対して有益な情報を提供しているとは言えませんし、すぐに商品を購入したいユーザーにとっては邪魔以外の何物でもありません。このようにユーザーにとって何の利益にもならないようなコンテンツの薄いサイトをYahoo!は禁止しています。
だから、ペラページがダメってわけじゃないんです。コンテンツの無いサイトがダメなんです。逆に言えばペラページであってもコンテンツがしっかりと入っていて、ユーザーにとって有益なサイトと判断されればOKだし、何十ページもあるようなサイトでも中身がペラペラならNGです。
でも色々な誤解を受けて、「ペラページじゃ審査に通らない」と言われるようになりました。それに倣うように企業側(広告主側)も、「ペラページでのアフィリエイトを禁止します」なんて言い出しています。
これもペラページがダメなのではなく、画像とボタンしかないようなページを禁止しているということです。実際、ペラページ禁止と言っている企業でも、コンテンツをしっかりと入れたペラページを提示すると提携できたりします。
なので誤解しないでくださいね。「ペラページ=ダメ」ではなく、「コンテンツの薄いサイト=ダメ」ってことです。
PPCアフィリエイトに最適なページ構成は?
「じゃあ、やっぱりPPCアフィリエイトはペラページでやるべきなの?」と言われたら、それも違います。
ペラページなら稼げるとか、コンテンツを詰め込みまくったサイトなら稼げるとか、そういうことでもありません。
そもそも、広告に出稿したサイトに訪れるのは検索してきたユーザーです。検索してくるユーザーは、全員が全員、同じ目的で同じことを知りたくで検索しているのでしょうか?
そんなことはありませんね。検索するキーワードによって、ユーザーの目的はバラバラです。今すぐにでも商品を買いたいという人もいれば、「○○って何だろう?」と疑問に思い調べている人もいるでしょう。
つまり、サイトに訪れる人が検索ユーザーである以上、検索ユーザー(検索キーワード)によってサイトを変えないといけません。
検索キーワードの種類
キーワードの種類(ユーザーの種類)をザックリ分けると、以下の4種類になります。
・お悩み客:悩みは解決したいが、どの商品にするか決めかねている
・そのうち客:興味はあるが、今は商品を必要としていない
・まだまだ客:興味もないし、悩みもない
このように分類されます。
これまでのPPCでは「今すぐ客」だけが対象とされてきました。しかしそれは検索ユーザーのほんの一部。他のユーザーにも目を向けなければいけません。
悩みの深さも商品に対する興味も違うのに、全員に同じようなサイトで、同じような情報を与えても効果的とは言えませんね。ちゃんとユーザーの気持ちを考え、正確なサイトを提供します。
ユーザーにとってドンピシャリなサイトを用意できれば、公式ページへの誘導率&成約率が劇的に改善します。PPCで稼いでいる人たちは、こういった細かい気配りを必ずやっています。
ページタイプ別の最適キーワード
すでにお話したように、PPCアフィリエイトで利益を最大化させるためには「キーワード種類別にサイトを作る」ということです。
お悩み客には、それに最適なサイト。今すぐ客には、それに最適なサイト構成というものがあります。僕の経験で感じたページタイプ別の最適キーワードをお話します。
例として、「弥生(やよい)会計という会計ソフトをアフィリエイトする」というケースを想定していきます。
なぜ弥生会計なのかと言うと、たまたま見ていたサイトに広告が出ていたからですね。(実際にアフィリエイトできるかは知りません)
ペラページ
まずはペラページです。ペラページは「今すぐ客」を対象にするなら相性バッチリです。今すぐ商品が買いたい!今すぐこの悩みを解決したい!というユーザーです。
今すぐ客は基本的に商品を買う気満々なので、公式ページに行くまでに経由するページなんて、読んでないし見てもいません。
僕が検証してみたところ、今すぐ客のランディングページ滞在時間は、長くても10秒未満。平均して5秒前後です。
つまりペラページに訪れたら、すぐに詳細ボタンをクリックして公式ページに飛んでいます。それで大体5秒くらいですからね。
この結果から、今すぐ客はアフィリエイトサイトの内容なんて読んでいない、ということが分かります。すぐにでも公式ページに飛んで、商品を購入したいと思っているということです。
逆に、長々とコンテンツを詰め込んだところで、ユーザーからしたら邪魔になってしまう可能性があります。今すぐ客の場合は、ペラページで大正解ということです。
例に出した「弥生会計」をアフィリエイトする場合、今すぐ客が検索するキーワードは以下のようなものが予想できます。
・弥生会計 購入
・弥生会計 ダウンロード
もう商品を買う気満々というキーワードですね。商品名(商標)が含まれていることも特徴です。この場合は複雑なページは必要なく、いわゆるペラページで成約が取れます。
コンテンツサイト
続いてコンテンツサイトです。コンテンツサイトとは、名前の通りコンテンツが詰まっているサイトで、様々な情報を提供しながら、商品の紹介もしているという形態です。
コンテンツサイトを作るのは時間が掛かり、PPCアフィリエイトのためにコンテンツサイトを作っている人は少数です。どちらかというとSEOをメインでやられている方がやっています。
こちらは「お悩み客」が対象です。また、その中でもその商品に関連する情報を求めているユーザーに対して有効です。今回の例で言えば…
・確定申告 初めて
・確定申告 やり方
などです。
いわゆる関連キーワードと言われるものですね。今年初めて確定申告をやるという人が検索しそうなキーワードを挙げてみました。
例えば、このようなキーワードで検索してきたお悩み客に対して、確定申告に関するノウハウや情報を提供してあげます。
その上で、「自分で確定申告をするなら、弥生会計がオススメです」として、その理由や根拠などを提示してあげれば成約に至る可能性はあります。背中を押してあげる感じですね。
このようなキーワードでPPCをやっている人は少数です。今すぐ客よりもちょっと難易度が高いですからね。でも月収数千万クラスのPPCアフィリエイターは今すぐ客だけでは報酬に限りがあるので、こういったキーワードでも利益を得ています。
比較ランキングサイト
続いて比較ランキングサイトです。同ジャンルの複数の商品を並べてランキング化したり、様々な情報を見比べて比較することができるようなサイトのことです。
こちらも対象は「お悩み客」ですが、先ほどのコンテンツサイトのユーザーに比べると少し「今すぐ客」寄りですね。
商品を見比べたいと思っている人は、自分が比較検討した上で購入しようと思っている可能性が高いです。つまり、1つのサイトの中で比較することができてしまえば、そこから購入してくれる可能性は高いでしょう。
・確定申告ソフト おすすめ
・確定申告 人気
こんなキーワードですかね。確定申告をするためのソフトを求めていて、その中でもどれにするか決めかねているようなキーワードです。
これらのキーワードに対して、たくさんの会計ソフトの特徴・口コミ・価格・対応・機能などの並べて見せてあげて、さらに「こういう方にはこのソフトがオススメです!」と背中を押してあげることができれば、成約を得ることができます。
比較サイトもペラページに比べれば作るのは大変です。でもだからこそやっている人は少数。一度頑張って作れば色々な使い方があるので、是非やってみてください。
ただし注意点が1つあります。それはYahoo!が根拠の無いランキングサイトを禁止しているということです。根拠の無いランキングサイトは、審査で落とされます。
詳細については、こちらのYahoo!プロモーション広告のヘルプページを参照してください。
根拠が無い場合は1位、2位、3位などの順位を消すか、アンケートサイトなどを活用して実際の声を集計し、根拠を作成しましょう。
診断サイト
最後に診断サイトです。占いや性格診断のサイトを思い浮かべてください。ユーザーが複数の選択肢を選び、その結果が表示されるというサイトです。
これはやっている人は少ないですね。でも僕が実験した感じだと、かなり良い成績を残せました。日本人は診断好きというのもあって、非常に誘導率が高いサイトとなりました。
診断サイトもお悩み客が対象ですが、その中でも「自分の状況を知りたい!」という方に有効です。
今回の例で言うと、「自分は本当に確定申告した方が良いの?」「確定申告って所得がいくら超えたらやるの?」など、自分の状況を正確に知りたいと思っている人を対象にします。キーワードは…
・確定申告 不要
・確定申告 所得金額
こんな感じですかね。自分は確定申告するべきか否か、微妙な人が検索しそうなキーワードです。
ここで、あなたは本当に確定申告が必要なのか?必要だとしたらどのような形でやるべきなのか?簡単な診断サイトを出してあげます。
4~5問くらいで良いと思います。長すぎても面倒になっちゃいますからね。そして最終的に確定申告が必要という結果になれば、自分で確定申告が簡単にできるソフトとして、弥生会計を紹介します。
診断サイトなんて簡単に作れるの?と思うかもしれませんが、工夫次第では誰にでもできます。同じスタイルのサイトを複数用意して、それぞれの答え用のサイトにリンクを飛ばせば良いだけです。ペラページよりは大変ですが、コンテンツサイトや比較ランキングサイトよりは簡単です。
まとめ
今回は会計ソフトを例に出しましたが、大切なのは商品そのものではなく、検索しているユーザーが何を求めて検索しているのか?を徹底的に考えることです。
そしてユーザーが求めているようなサイトを提供してあげれば、自然に誘導率は上がりますし、成約率も高くなります。おまけに品質インデックスまで上がります。
ペラページは規制された!と表面的な情報に捉われるのでなく、あくまで本質を見てください。本質は常に「ユーザーが必要としている情報を届けること」です。参考にしてください。
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