
どうも、麻野貴志です。
以前、「PPCアフィリエイトのメンテナンスに必要な23の情報と計算方法」という記事を書きました。今日の記事では、これらのデータを活かしてどのようにメンテナンスしていくのかをお伝えしようと思います。
大きな利益を上げているアフィリエイターほど、きちんとデータを取り、売れる原因・売れない原因を「可視化」しています。逆に言えば、なかなか利益が出ていないアフィリエイターは何が原因か分からないまま突き進み「継続か、撤退か」くらいの選択肢しか持っていません。
PPCアフィリエイトに必要なデータ取得方法、そしてそれを活かす方法さえ知れば、きっとあなたの利益もグンと伸びるはずです。
何が利益を減らしているのか?
PPC広告のデータ、ASPのデータ、そしてそこから計算して導き出されたデータを照合すれば、何が原因で利益が薄くなっているのか理解できるようになります。
原因が分かれば、あとはそれを改善するだけですね。これを繰り返していくことによって、利益の最大化を目指すことができます。
では、コレが悪かったらコレをやろう、という風にお伝えしていきます。
1:誘導率が悪い
めちゃめちゃ大事なのに、あまりちゃんと計測しているアフィリエイターが少ないのが「誘導率」です。
誘導率とは、出稿しているランディングページからリンクをクリックして広告主ページに飛ぶ割合のことです。
誘導率が高いということは販売ページにより多くのユーザーが飛んでいることになるので、当然ながら売れる可能性は高くなります。
逆に、広告は100クリックされているのに誘導できたのが1クリックでした、では話になりません。
誘導率の目安ですが、商標キーワードなどの購買意欲が高いキーワードに関しては50%、関連キーワードやYDNなどの購入意欲が低いキーワードでは20%の誘導率を目指したいところ。
誘導率が悪くなる主な原因は「ランディングページ」です。
ユーザーがページに訪れた瞬間、「あ、これは目的のサイトじゃないわ」と思っている可能性が高いということです。誘導率が悪かったら、真っ先にランディングページを改善する必要があります。
以下のチェック項目を参考にしてください。
□訴求できているキャッチコピーになっているか?
□役に立つコンテンツが入っているか?
LP一つで、誘導率はビックリするくらい変動します。
後述しますが、誘導率をとにかく高くすればいいのか?というと、そういうわけでもありません。
例えば、単純に誘導率を高くするだけだったらペラページでミスリードを誘うようなものにすれば高くなると思います。しかし、それではその先の商品を買う確率(CVR)が低下する可能性が高いです。
誘導率が高く、CVRも高いランディングページこそ、アフィリエイターが目指すべきページだと覚えておいてください。
2:CVRが悪い
続いてCVR。コンバージョンレートのこと。つまり商品を購入してくれる確率のことです。CVRが悪いと、いくら誘導しても商品を購入してくれないので成果が発生しません。
CVRの目安は、案件によってバラバラです。あえて言うなら、物販系なら2~5%、無料申込み系(査定、資料請求など)なら7~10%くらいまでは上げたいですね。
しかし、そもそもCVRの低い案件だったらどうしようもありません。そうならないためにも、実際に出稿する前にASPに連絡して平均CVRを聞きだしましょう。ちゃんと教えてくれます。教えてくれないASPは使わなくていいです。
CVRが悪い原因として考えられるのは…
・LPが悪い
・そもそも広告主ページが悪い
の3つです。
広告主ページがそもそも売れないのかどうかは、先ほど言ったようにASPに確認しましょう。教えてくれたCVRより明らかに低ければ、他に原因があります。
キーワードが悪いとはどういうことなのか?というと、アクセスの質が薄すぎて、その商品を購入するユーザー層からかけ離れている可能性があるということです。
この場合、それはコンバージョンしないキーワードということになるので、ただちに削除しましょう。(薄いアクセスに対して商品を売る技術もありますが、初心者さんには難しいです)
そしてLPが悪いパターン。これが一番多いでしょう。
CVRは広告主のセールスレター次第だと思われがちですが、そうではありません。アフィリエイターの誘導の仕方によって、CVRは何倍にも何十倍にもなり得ます。
ランディングページで「これはあなたに必要な商品だ」と気付かせ、ユーザーも「私に必要なものだ」と感じてくれれば、極端な話ユーザーは広告主ページのセールスレターを読むことなく商品を購入してくれます。
ただのペラページではなく、ユーザーがその商品を欲しくなるような工夫を考えましょう。ランディングページの種類については、以下の記事を参考にしてください。
【参考記事】PPCアフィリエイトはペラページでは稼げないのか?
□そのキーワードで商品を買う可能性があるのか?
□どのような情報を与えれば商品を欲しいと思うか?
これらのチェックをしてみてください。CVRが悪いなら、いずれかに該当しているはずです。
3:クリック率が悪い
クリック率とは、広告が表示された回数(インプレッション)に対して実際にクリックされた割合のことです。
これが悪いとアクセスが減るばかりか、品質インデックスにも影響が出ます。
クリック率の目安は、スポンサードサーチなら1%以上、YDNなら0.05%以上は目指しておきたいですね。
クリック率が悪い原因は、
・掲載順位が低い
の2つが考えられます。
まず見直すべきは広告文。検索ユーザーにはたくさんの広告が出ているので、的確な広告文を出さないとクリックしてもらえません。
広告文はスキルです。このスキルを高めるためには、とにかくたくさんのライバル広告文を見ることです。
面白い訴求、文章、切り口の広告文があれば、コピーしてメモ帳などに貼り付け、ネタ帳としてストックしておきましょう。それだけで広告文を作るときにかなり楽になります。
また、一番良い広告文を見つけるためにも、広告出稿時には最低でも3つは広告文を作成しましょう。Yahoo!側で最もクリック率の高い広告文を優先的に配信してくれるようになります。
掲載順位は、単純に広告の順位が低すぎると目立たないのでクリック率が悪くなるということです。
かといって上位を狙いすぎるとクリック単価が高くなるので、4~8位の掲載順位を狙うようにしましょう。
右側に表示される広告ポジションの中でも上の方に表示され、ファーストビューで表示される可能性が高い順位です。
□他の広告文を参考にして、訴求や切り口を研究しているか?
□検索ユーザーの目的に即した広告文になっているか?
□掲載順位は適切な位置になっているか?
参考にしてください。
4:クリック単価の最適な金額が分からない
最適な単価は、実報酬額からのEPCで計算すると良いでしょう。
アフィリエイト案件を選ぶ時、ASPに表示されている報酬金額に目が行きがちですが、これは本当の報酬額ではありません。仮の報酬だと思っていいです。
実際には承認・非承認という作業があるので、全額が手元に残るわけではないのです。
案件によって、この承認率というのは変わってきます。この承認率と報酬額を掛け合わせた数字が「実際の報酬額」ということになります。
これを無視して表面的な未確定報酬ばかりに目がいってしまうと、黒字だと思っていたのに実は赤字でした…なんてことになりかねません。
だからこそ、実報酬額はちゃんと計算する必要があります。承認率は自分のデータを元に計算してもいいですし、運用して日が浅ければASPに聞いてもいいでしょう。
実報酬額が分かったら、そこからEPCを計算します。
EPCとは1クリックあたりの平均収益のことです。詳しくはこちらの記事をみてください。
EPCが分かれば、どれくらいまでクリック単価を上げていいか?が分かるようになります。つまり、赤字になるか黒字になるかのボーダーラインが分かるということです。
理論上は、このEPC以下にクリック単価を設定すれば黒字になるし、EPCの半分の単価に設定すれば、利回り200%になる計算になります。
□今入札しているクリック単価は、EPCを超えていないか?
これらをチェックすることで、より正確に運用できるようになるはずです。
5:品質インデックスが低い
最後は品質インデックスについてです。品質インデックスとは、文字通り広告の品質を表す数字になります。
10段階で評価され、1は最低、10が最高になります。簡単に言えば、品質が高くなることで広告費が安くても広告が表示されやすくなり、アフィリエイトをする上でかなり優位に立つことになります。
品質インデックスの決定については色々な要素がありますが、ザックリ言うと「ユーザーにとって有益な広告がどうか?」が全ての判断基準になります。
では、ユーザーにとって有益かどうか、Yahoo!側はどうやって判断しているのか?以下の要素があると言われています。
・直帰率
・広告の一貫性
・アカウント全体の品質
まず単純に、ユーザーにとって必要かどうかはクリック率で判断できますよね。クリックされない広告は、必要じゃないと判断されます。
つまりクリック率の高い広告ほど品質インデックスが上がりやすく、クリック率の低い広告ほど品質インデックスが低く評価されます。
クリック率を上げるポイントは、先ほど話した通りです。
次に直帰率。ここも判断されていると言われています。
ユーザーが広告をクリックし、LPに訪問する。その時、ユーザーが必要じゃないと感じたら、すぐに「戻る」ボタンを押しますよね。これが直帰です。
直帰しているユーザーが多いと、有益な情報を提供できていないということになり、品質が低下する可能性があります。
そして広告の一貫性です。広告グループ→キーワード→広告文→LP→広告主ページ、この全てに一本の串を刺すような一貫性が必要です。
これは品質インデックスとか以前の問題です。串の刺さっていない広告構成は、そもそも商品が売れないですからね。
具体的には、全てに共通のキーワードを入れることです。ユーザーを混乱させないためにも、常に一貫性は意識しましょう。
最後にアカウント全体の品質です。これは僕たちは見ることができません。Yahoo!が内部的に管理しているそうです。
例えば品質の悪い広告ばかり出稿していたり、それを放置していたり、過去にペナルティを受けるようなグレーなことをしているとアカウント全体の品質が低下している可能性があります。
アカウントの品質が低下することを「アカウントが腐る」なんて言い方をしますが、一度腐ってしまうと、どんな広告を出しても品質インデックスが低くなります。
この場合は、そのアカウントを捨てて新たにアカウントを作るしかありません。もしかしたら改善方法もあるのかもしれませんが、なかなかその術は伝わってこないですね。
品質インデックスが悪かったら、以下の点をチェックしてみてください。
□直帰率は高くないか?
□広告の全てに一本の串が刺さっているか?
□アカウントの品質が低下している可能性はないか?
ちなみに…YDNには品質インデックスは無いの?と思っている人も多いようですが、ちゃんとあります。こちらから見ることができないだけです。
主にクリック率で品質を判断しているらしいので、品質の見えないYDNだからといって手を抜かず、広告文の研究はし続けてください。
まとめ
PPCアフィリエイト初心者にとっては難しい内容かもしれませんが、利益を上げていきたいなら必須となる項目です。頑張って覚えておきましょう。
最初は項目を確認しながらやるべきだと思いますが、慣れてくれば感覚でどこを修正すればいいのか分かるようになってきます。
メンテナンスは、最初は面倒くさいです。だからこそほとんどの人がやっていません。ちゃんとやれば利益は最大化できるので、メンテナンスを習慣化して利益を上げていきましょう!
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